歩き始め②

 

上のイラストのように赤ちゃんが立っている状態で1メートル先にいるお母さんが手を差し出しているのを見た時、赤ちゃんの頭の中に下のイラストのように自分も含めて状況を思い浮かべられればその子は歩きだせるのはないでしょうか。
例えば同じ状況でもお母さんが10メートル先にいる時には歩かないかもしれません。それはその距離でお母さんを見た映像と自分自身が歩くことがセットで思い浮かびにくいからです。その場合は声を出してお母さんを読んだり、ハイハイをして接近していくのではないでしょうか。

視空間認知の基礎は脳内の視覚マッピングと体性感覚マッピングの照合といわれています。
体性感覚マッピングは過去の姿勢運動経験によってつくられます。

では過去に歩いたことがない赤ちゃんの場合はどうなるのでしょうか。お母さんへの接近をしたいという要求で上肢のリーチを思い浮かべてていて前方に体重移動、その後偶然一歩がでて、セントラルパターンジェネレーターが駆動しだすということもあるかもしれません。
その子の過去の運動経験と遺伝的に持ち合わせている脳内に持っている歩行パターンジェネレーターの活動が偶然連続して働きだすという瞬間が歩き始めではないでしょうか。

歩き始めに関してセラピストにできることは外部環境や身体内部環境を調整して好ましい偶然が生み出されやすい状況を作ることだと思います。そして、そこに偶然が関与すると知っておくことはとても大切なことのように思います。
多様な結果を拒絶するのではなく前向きに受け止めていくような、そんな余裕や謙虚さにつながるからです。







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