つま先歩き(尖足歩行)

脳性麻痺や発達障害を持つ子どもの一部につま先歩き(尖足歩行)をする子がいます.

そういう子どもは無意識で歩くとつま先歩きになってしまいます。「その歩き方はダメ」と注意しても子供は傷つくだけです。もし、別の歩きを教えたければ子どもが踵をついて歩いている時に「その歩き方がいい」と褒めてあげる方がいいでしょう。しかし、ゆっくりと意識すれば踵をついた歩きができるというレベルの子どもは常に踵をついて歩くことは中々できません。それは左右の片脚立ちをゆっくりと交互に行っているような状態だからです。私たちの歩行はセントラルパターンジェネレーター(CPG)という脳の部位を使った無意識運動が大部分になります。

つま先歩きの原因は運動の麻痺の有無や程度・タイプなどによって様々です。

状況に応じて改善方法も様々となります。運動療法、装具療法、薬物療法、手術療法をその子どもによって組み合わせて実施することになります。専門家に相談されることをお勧めします。


参考メモ  意識的運動と無意識の運動

歩くという運動の中で意識的な部分は「歩行の開始、終了、水溜まりなどを見つけて避ける時」などです。いったん開始された歩行を障害物のない環境で継続する時は無意識の運動になります。歩行に関していえば、大部分の動きが無意識に行われます。このことにより話しながら歩いたり、考えながら歩くようなことが可能になります。(二重課題)

脳との関係では意識的な部分は大脳皮質が関与し、無意識の運動では脳幹や脊髄の中にあるセントラルパターンジェネレーター(CPG)の働きが中心になります。







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