脳性麻痺児の理学療法 アテトーゼ型 ヒョレア

脳性麻痺を持った子どもと言ってもその状態像はかなり多様です。そのため理学療法プログラムを決定していく時には現在年齢、粗大運動能力分類システム(GMFCS)*による粗大運動の予後予測と共に麻痺のタイプと分布を考慮して大枠の分類を考えながら行っていきます。

今日は麻痺のタイプの一つであるアテトーゼ型の中のヒョレア型についてお話します。アテトーゼ型の障害は脳の大脳基底核システムの損傷に由来するとされています。運動の症状としては安定性の障害といわれれます。

筋肉の緊張は低めなので柔らかく、無意識で関節運動が生じたりします。そのため中間位で関節運動を止めておくことができません。

関節運動が中間位でとめられないとどういうことがおきるでしょうか。例えば立位における下肢を考えてみましょう。股関節が屈曲伸展の中間位で体重を支えている状態が一番安定しています。足関節も90度くらいの角度で一番安定します。このような配置をすると立位が安定していることを脳は関節や筋肉からの固有感覚情報と視覚・前庭感覚を統合することで記憶していきます。そのような記憶の事を身体図式と呼びます。




このような身体図式が獲得されていくのは生後です。もし、生後すぐに股関節の周囲の筋肉に不随意運動があったり、股関節を曲げる筋肉と伸ばす筋肉を同時に収縮させることができない子どもさんは立位の身体図式の獲得に問題が生じます。

理学療法士はその子の生活上立位姿勢の獲得が可能であると思えば、良い下肢の配置の中で体重を付加し、その際に生じる多種の感覚を刺激して身体図式を学習させる方法をいくつか知っています。

例えば上肢に麻痺が少なければ上肢をテーブルに支持させながら直立位をとらせたり、下肢の関節に圧迫刺激を加えたり、様々な装具を使用したりするなどの工夫があります。

*粗大運動能力システム(GMFCS)について詳しく知りたい方はインターネット検索をかけてみてください。すぐでてきます。


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