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運動発達⑤ 乳児の姿勢 つかまり立ちの変化

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 つかまり立ちの姿勢も月齢で変化します。 姿勢の変化をみてみると ①テーブルにお腹をつけて手にも体重がかかっているつかまり立ち。脚は体重を支えるので精いっぱいです。 ②直立位で体重をほとんど足に乗せたつかまり立ちになります。手は伸ばせる範囲が広がります。状態を起こすと後方に倒れやすくなるので手は自分の位置を確認する役割も果たしています。 ③体幹をねじりながら(体軸内回旋)後方へもリーチができまるようになります。 抗重力コントロールの変化でみてみると ①広い支持基底面で立っていて、重力に抗して姿勢保持をするのに精いっぱいの状態です。 ②狭い支持基底面の中で重心がコントロールできるようになります。 ③姿勢と重心が自分でコントロールできると自然に余分な力は入らなくなります。結果としてつたい歩きや遠方への手伸ばしといった目的をより成功することができます。 立位姿勢は後方に倒れることが一番危険ですが、その危険に近いところで転倒せずにコントロールできることは歩行獲得へつながると思います。 こどもリハかわせみ

運動発達④ 乳児の姿勢 座位の変化

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  5ヶ月 6ヶ月 7ヶ月 10ヶ月 座位姿勢は月齢によって変化していきます。 5ヶ月では手で支えて座位を保持します。 6ヶ月になると手が支えから解放されます。 7ヶ月になると座位で自由に手が使えるようになってきます。体幹をねじって後方のものを見ることもできます。 10ヶ月になると色々な脚の形ですわっています。 *月齢はあくまでも目安で個人差があります。 座位姿勢発達のポイント ①前のめりにならずに座った姿勢が保持できる ②上肢が支持から解放されて自由に使えるようになる ③体幹の側屈や回旋の動きが可能になる ④脚の位置を色々にかえても安定して座っていられるようになる こどもリハかわせみ

運動発達③ 乳児の姿勢 生後6か月

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生後6カ月になると頭部・体幹の抗重力コントロールが発達して、骨盤帯まで及びます。 背臥位では骨盤を抗重力方向に後傾させることができます。そのため手で足もったり、足を口にもってくることもできるようになりディイメージが高まります。 腹臥位では肘を伸ばして掌で支えることができるようになります。体幹の抗重力活動がさらに高まりをみせます。同時に肩甲帯や骨盤帯も安定できるようになるので肩関節屈曲や股関節の伸展方向の動きが多くみられようになってきます。 ひとりで座れるようになってくるのもこの時期です。背臥位で足をもった姿勢を90度おこすと座る姿勢になります。 こどもリハかわせみ  

運動発達② 乳児の姿勢 生後3カ月 正中位指向

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  生後3カ月の赤ちゃんの姿勢の特徴の一つに「正中位指向」ということがあります。「正中位」という言葉は真ん中という意味です。「指向」というのはある方向に向かうということです。英語では「Midline orientation」といいます。 新生児の頃に比べて3カ月の赤ちゃんは目が覚めていている時に頭が真ん中にあることが増えてきます。上肢・下肢も真ん中に向かう運動が見られることが多くなります。もちろん興味があるものが右側にあれば頭や手がそちら向かっていきますが、興味が去れば真ん中に近いところに頭や手足が向かっていく傾向がでてきます。 このような姿勢が多くなるのは、重力と身体の位置関係を視覚や触覚や固有感覚でとらえて無意識に姿勢を調整するという神経系の働きが発達したことを意味しています。別の言葉でいうと「感覚統合が発達した」「神経ネットワークが発達した」ということになります。 このような姿勢をとっている時の筋肉の活動は、頸部や上部体幹の伸筋群・屈筋群の両側性同時収縮や肩甲帯周囲筋の同時収縮がみられるようになります。自分の身体に興味を持ち、手と手を合わせたり、指をしゃぶるようなことも増えてきます。外界の興味のあるものを目で追う、手で触ろうとするなども増えてきます。 こどもリハかわせみ

運動発達① 乳児の姿勢 新生児期 

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月齢ごとに乳児の姿勢を細かく観察していくと発達に伴う筋活動の変化が理解できます。それは運動に障害がある子どもの筋活動にも共通することが多くあります。 生まれてすぐの赤ちゃんはまだ頭部や体幹を抗重力的にコントロールする能力が不十分です。安定して重力に抗して頭部をコントロールするためには首の前後左右の筋肉や肩の周りや胸郭にある筋肉を同時に活動させることが必要になります。首の座っていない新生児ではそれらの筋肉がまだ十分に使えていないので頭 部回旋・頚部軽度伸展・肩甲帯挙上・ 肋骨挙上位の姿勢が特徴的です。そして運動に障害をもったこ子どもにもよく似た頸部や体幹の姿勢をみることがあります。 下図のような沢山の筋肉(お腹側にも沢山の筋肉がある)が、同時に使えてくると重い頭を空間でコントロールできるようになってきます。 筋肉がより多く共同して使えるようになるためには神経ネットワークの発達が必要です。 こどもリハかわせみ    

子どもの運動学習 自発性

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子どもの運動学習を促す時に自発性が重要だといいます。 なぜ自発性が重要と言われるのでしょうか? 脳は環境によりよく適応するために働きます。 そのために脳の働きは環境の情報を感覚で脳に取り込んで処理をして運動を表出することが基本です。 子どもの頃は処理(運動)の際に利用できる記憶が少ない状態です。 処理の際に利用できる記憶を増やすためには、感覚運動のサークルを回す必要があります。自分で環境から情報を得てきて、何かやってみて、結果成功や失敗をすることによって新たな運動記憶が貯蔵されて運動が上手になります。 大人に指示されて新しい運動ができても運動学習にはなりますが、環境から自分で情報を得てくる力が育たないので十分に有効にその運動を使えるようになるのが難しくなります。大人に言われた時にはできるけれど、自分ではやろうとしないという状況になるかもしれません。 子どもの脳は運動だけが未熟ではありません。感覚情報を得たり、それを処理したり、感情と結び付けて記憶したりすることも発達の途上です。そんなわけで子どもの運動学習を促すときには自発性を考えることが重要なのです。 自発的な運動を引き出すためのアイデアは ①環境を子どもにとって興味深いものにすること:感覚情報が得やすく、適度に困難性があり、魅力がある環境を与えること ②子どもが動きだすのを待つこと ③子どもが動き出したら成功への手助けをすること 等があると思います。①②③のどこが苦手かは子どもによって違います。古典的な脳性麻痺をもった子ども(運動に関連する神経領域の損傷だけがある子)の場合は動きの種類が少ないので失敗が多くなりがちです。でも古典的な脳性麻痺をもった子どもというのは、実際には少なくて、①や②にも問題がある子どもが多いように感じています。 こどもリハかわせみ  

幼児期初期に転びやすい子 「何かできることないか」ときかれたら

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「うちの子歩きはじめたんだけど、よく転ぶんだ。何かできることないの。」と聞かれることがあります。 幼児期初期に歩きが不安定な子といっても、麻痺がある子、動きが速く注意が散漫で段差などに気づかずに転ぶ子、何となく姿勢がフラフラしていて不安的な子など色々タイプがあるので迂闊なことも言えません。話をきいて重い運動障害ではないことを確認できれば、「歩くのはもうちょっと待ってあげて、ハイハイなど今できる歩行以外の運動を沢山させましょう。」ということもあります。詳しく考えていることを言えば、「幼児期初期は神経ネットワークの形成が本当に急激なので、少しの月齢の違いで随分変化することがあるから、今はその子の神経ネットワークの形成状況に合わせた運動をすることで周りの大人は温かく見守りましょう。」というような考えです。 つま先立ちや扁平足など立った時の足の形に軽度の異常がある子はに「足裏のマッサージ」もいいですよと言う事もあります。歩く時にバランスをとるためには前庭感覚・視覚・足裏の固有感覚の3つの感覚が身体の状態を脳に伝える必要があります。特に足の形に異常がある子は足裏固有感覚の発達にマイナスの影響があるので「足裏のマッサージ」で筋肉や関節を動かして感覚を育てることは歩行バランスの改善につながると思うからです。 こどもリハかわせみ