座位を促す

赤ちゃんに座位の発達を促す時の代表的な方法を2つ紹介し、その効果違いについても説明します。

①大人が膝に座らせたこどもを傾ける方法


こどもをお母さんの膝にのせて、お母さんはこどもの体幹を支えます。お母さんが左右の膝高さを変えることでこどもを側方に傾かせることができます。こどもは傾きに負けないように頭と体を立ち直らせてきます。




②こどもが自分でおもちゃに手をのばすようにしむけてバランスをとらせる方法


こどもはお母さんの脚の間にすわらせます。おもちゃを側方や上方に提示して、こどもがそれに手を伸ばすようにしむけます。こどもは手をのばすときに重心の移動が起こるのでバランスを促すことができます。




①②の方法がどちらが効果がよりあるということではありませんが、バランスの練習と考えた場合には①と②では違ったバランスの種類を練習していることになります。①の方法では重心の移動はお母さんが左右の膝の高さをかえることで始まります。このようなバランスを外乱応答といいます。重心が外側からの力で変えられたのでそれに反応してバランスをとっている反応です。「反応性の姿勢制御」といわれるものです。②の方法ではこども自身が重心の移動を意図して開始します。こどもは重心の移動に先立ってバランスをとり始めるため「予測性の姿勢制御」といいます。

①の方法では重心移動に対してバランスをとるという神経の働きと筋肉の収縮が練習できます。②の方法ではそれを予測し開始するという神経の働きと筋肉の収集が練習できます。

どちらの方法がその子に適しているかはそれぞれですが、実生活でバランスをとれるようになるためには①②どちらの働きも必要であると言われています。






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