ダウン症のある子ども 理学療法

 

ダウン症ある子どもとそのお母さんかかわる時、理学療法士は子どもが乳幼児期ならば運動発達の支援や靴の助言をしたりします。学齢期ならばスポーツについて相談を受けるかもしれません。大人の方だと健康維持のための生活習慣について相談をうけるかもしません。

子どもは低緊張(筋肉の張りが弱い)があり乳幼児期に運動発達がゆっくりとなる場合が多くなります。理学療法士はその時々に適した次の運動の目標を伝え、家庭での運動遊びの方法やお部屋や玩具など環境面への配慮も伝えます。

理学療法士がその際に注意することは子どもの全体像をみることと、ご家族のお考えやご心配をしっかりと聞くことだと思います。
子どもの全体像をみるとは
①運動発達のみでなく、認知やコミュニケーションの発達も含めて理解すること
②合併症の状況を理解すること 
③子どもの年齢を考慮すること
の3点です。

ダウン症は22番目の染色体の本数が通常2本のところが、3本になっていることによる障害です。染色体は身体の設計図ですので症状として心臓や消化器系の問題をもっていたり、ウエスト症候群や環軸椎の不安定性をもっていたりします。このことは運動の発達や運動の指導内容、ご家族の心配事に影響を与えてくるのでしっかりと状況を把握しておきましょう。

新人理学療法士がダウン症のある子どもと家族の全体像を知るのに一般社団法人ヨコハマプロジェクトが作成した「ダウン症のあるくらし」という冊子がとてもわかりやすいと思います。綺麗でかわいい冊子です。ヨコハマプロジェクトのホームページからも入手できるようですので下にリンクをはっておきます。


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