脳性麻痺を持った子どもへの運動療法の考え方

 

脳性麻痺を持った子どもへの運動療法の目的は主に次の3つと考えています。
①多様な感覚運動経験を与えること
脳性麻痺を持った子どもでは運動のパターンが限られていて、一人では経験できない感覚運動経験があります。感覚運動経験を多様にすることは一つの大きな目的と思います。特に乳児期~幼児期初期には重要になります。
②生活に必要な機能を獲得させること
移動・姿勢変換・姿勢保持その他日常生活に必要な機能を獲得させます。幼児期後期からは生活に必要な機能の獲得にも目を向けることが多くなってきます。もちろん学齢期以降も必要なアプローチです。年齢が高くなれば代替手段も含めてその子どもの可能性を広げていかなければなりません。
③関節や筋肉の管理
脳性麻痺を持ったこどもでは、筋肉が短縮したり、関節可動域が狭くなる、関節が脱臼するなど骨・関節・筋に生じる2次的な問題を最小限にとどめることが必要なります。特に学齢期以降身長が伸びると動かしていない筋肉の成長が追い付かなくなり変形拘縮は進む傾向があるので注意が必要です。

脳性麻痺を持った子どもの臨床像は複雑で、障害を持った生活期間が長いため、支援のための評価が難しい部分があります。個々の子どもに合ったオーダーメイドの運動療法プログラムつくるためには最低限以下の基礎情報は必要になります。
①年齢
②麻痺のタイプ
(アテトーゼ型・痙直型・失調型・早産低出生体重児)
③麻痺の分布
(片麻痺・両麻痺・四肢麻痺)
④粗大運動能力分類(GMFCS)
⑤合併症(知的発達・感覚障害・てんかん・自閉症スペクトラムなど)
⑥生活環境
⑦家族、本人の希望

最後に運動療法は薬物療法・手術療法・装具療法と合わせて使っていくことがより効果的です。


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