特別な診断のない運動発達の遅れのある子への相談場面 地域のPTさんへ①
地域では赤ちゃんの運動発達が心配で理学療法士との相談にくる場合があります。多くは地域の保健福祉センターの健診や発達相談などの場面です。
今回はPTにとってはどういう特徴のある相談場面なのか考えてみましょう。
①お母さんが不安をもっている
お母さん自身が子どもの運動発達が他の子と違うのではないかと感じて相談につながっている場合とお母さんは特に不安に思っていなかったが、保健師さんやお医者さん、保育士さんなど専門家から相談することを勧められてきている場合があります。どちらにしてもお母さんは不安を抱えている状態です。
②PTにとって子どもの運動の将来像がわかりにくい
診断がついているということはそれだけ子どもの運動発達の将来も予測しやす子どもともいえます。診断がついていない場合は相談にくる子の将来像は大きく3つのグループがあります。人数比でいけばAかBの子どもが8割から9割の印象です。
A 1次的に運動発の遅れを示しているが将来特に問題がなくなる子
B 将来は運動の発達は問題ないか軽度になり、行動面の障害の診断がつく子
C 脳性麻痺などの運動障害がある子
③相談時間は限られている場合が多い
通常病院のリハ室などで行う理学療法の時間に比べて、発達相談は時間が短い場合が多くなります。PTとしては状態像がわかりにくいのでしっかり評価したいのですが、あまり時間をかけると横でみているお母さんの不安を強めてしまうかもしれません。
手際よく短時間で評価しながらも子どもの状態を正確に把握し、PTとの相談が子どもの発達に良い影響を与える、同時にお母さんの不安も軽減してあげられるということを目指せると一番いいと思います。次回以降は評価・指導・お母さん対応などで考えていることを書きたいと思います。
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