家族中心ケア②

 

なぜ家族中心なのでしょう。

アメリカで家族中心ケアの考え方がでてきたのは1960年代消費者運動に起源がある1)といわれているそうです。その後長い歴史を経てきて色々な考え方が家族中心ケアの考えに影響を与えてきて現在の家族中心ケアの概念ができています。家族中心ケアの概念は色々なものを含んでいることを知っておきましょう。

小さい子どもは支援契約ができないので親が代わりに契約するということがあります。情報を提供し、家族の意見を取り入れていくことで子どもや家族の権利を守ることができます。

小さい子どもでは身近な信頼できる大人との愛着の形成が人格形成の形成に重要であるという考え方があります。お父さんやお母さんは子どもにとって大好きな人で将来にわたって心のよりどころになります。安全・安心な家庭で生活することは子どもの発達にとっても大事なことです。そのために家族の存在は欠かせません。

家族は個々のユニークな子どもの生活や生活環境についてよく知っています。子どもも家族のことを信頼しています。ですから支援チームの一員として家族を考えようという考えもあります。

子どもへの支援を仕事にしていくと家族と接する事が多くあります。家族は、子どもが支援を受けられるようにするためだけにいるのでなく、インフォームドコンセントを理解するためにだけいるのでもなく、子どもへの支援の効果を高めるためにもわざわざ参加してもらっているのだと考えると良いと思います。

参考文献 

1)総論(1) 基本に戻ってもう一度確認しよう! ファミリーセンタードケアの4つの中心概念 浅井宏美 聖路加看護大学大学院看護学研究科博士後期課程 ネオネイタルケア  26(10): 990-995, 2013.

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