重症心身障害児 無理なく関節を動かす

 

重症心身障害児の関節を無理のない方法で動かすことは、呼吸の改善や衣服の着脱などを楽にするので生活の質を向上させることにつながります。しかし、筋肉の緊張が強い場合には無理な力をいれて行うと筋肉を傷めたり最悪骨折などということもあります。

無理のない関節運動の促すためにはどういう工夫があるのでしょうか。

①安定していて、支持基底面が広い姿勢で行う:人間は姿勢が不安定になると姿勢を保持しようとする働きが無意識に生じます。特に痙直型の子どもはそういう無意識の保持する神経反応が過剰になっている状態です。その子の神経が姿勢安定の反応を起こし過ぎないようにしましょう。座位よりは臥位で行う方が支持基底面は広くなります。さらに枕やクッションなども利用し安定した姿勢を準備しましょう。

②呼吸が安定する姿勢をつくる:これもストレッチ前向きの準備ですが呼吸がうまくできないと、何とか呼吸をしようと筋肉に力がはいりやすくなります。楽に呼吸ができる姿勢をさがしましょう。

③四肢のパターンを考えて動かしやすい方向から動かしてみる:最初の絵の子どもを下肢を動かすことを考えてみます。この子どもの下肢は内股で交差しています。これを運動学の用語でいうと股関節が屈曲・内転・内旋しているといいいます。この股関節を開いてあげるということは運動学用語では股関節を伸展・外転・外旋方向に動かすということになります。例えばそれを一度におこなわず外旋に少し動かし、次に外転に動かし、さらに伸展に動かすと一度に3方向合成した方向に動かすよりも負担なくできるかもしれません。

④関節の動かす時はゆっくりとした速度で動かす:痙直型の子どもの筋肉は早くひっぱられると縮む性質が強く、ゆっくりとした伸長には伸ばされやすいという神経の特性をもっています。ゆっくりと動かしましょう。

⑤全身の状態を見ながら動かしましょう:重症心身障害の子どもは不快でも表現が小さいかもしれません。表情・顔色なども表現としてしっかり観察すれば無理なく関節を動かすことができるかもしれません。




コメント

このブログの人気の投稿

脳性麻痺 痙直型両麻痺

つま先歩き(尖足歩行)

脳性麻痺児の理学療法 アテトーゼ型 ヒョレア