脳性麻痺 ディストニックタイプ 股関節を深く曲げた座位

脳性麻痺のディストニックタイプの子どもに座位を練習している絵です。実際は最初は子どもの横にセラピストがすわって肩甲帯や胸骨部に自身の手をふれて伸展をコントロールしている場合が多いです。なぜこんな姿勢で座位の練習をするのでしょうか。

ディストニックタイプの子どもの筋緊張の特徴は

①低緊張から過緊張に動揺する

②非対称性緊張性頸反射や緊張性迷路反射などの影響から捻じれを伴う全身性のそり返りのパターンが生じやすい

③伸筋群の活動がはじまると拮抗筋である屈筋群に収縮がみられないため最終域まで伸展が継続して途中で止めたり、運動方向を切り替えることができない

④伸筋群の活動が停止すると低緊張が生じて抗重力姿勢が保てなくなる

などがあげられます。

セラピストは子どもに絵のような姿勢をとらせることで過剰な伸筋群の活動を抑えながらも抗重力姿勢を保持させて、かつ対照的な姿勢を経験させることができると考えています。結果として両眼視ができやすくなったり、手が使いやすくなることを導き出せれば経験不足による二次障害を軽減できるのではないかと考えます。

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