発達の順序性

発達には順序性ということがあります。

首がすわって、お座りができて、一人で立てるというように運動発達では頭ー尾の法則といわれる順序性の原則があります。何故、多くの赤ちゃんが同じような順序で運動が発達するのでしょうか。

これは脳の成熟に関係しています。脳では部分ごとに成熟の時期が異なり、順序があります。

運動野のホムンクルス 運動野 ペンフィールド

上の図は大脳皮質運動野の領域が身体のどの部分を支配しているかを示してしています。脳の成熟は下から上の順序があります。脳内の身体図は逆立ちしているので、生じる運動を身体部位からみると頭から尾側に発達することになります。

         ブロードマンの脳地図

ブロードマンの脳地図という脳の図もあります。運動野はブロードマンの脳地図で④野になります。そのすぐ後ろにある①②③野は感覚野といわれています。大脳皮質全体をみると④野や①②③野は他の部分よりも早く神経系の機能が働き始めます。言葉や思考が機能する前に、運動や感覚の機能が発達するというようのも神経成熟の順序とあっています。

しかし、実際のリハビリを行う上では発達の順序のみにとらわれ過ぎるのも良くない場合もあります。その子どもの能力を引き出すのに一番良い刺激は何なのかを考える時には、発達の順序性の知識は一つの一般論として考えておく方が良いでしょう。



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