投稿

8月, 2025の投稿を表示しています

障害のある子が生き生きと過ごすお手伝い

イメージ
 厚生労働省の小児地域包括支援システム構想では医療機関・福祉機関・教育機関が情報連携しながらそれぞれ違った目的を持って支援にあたる計画です。 それぞれの施設の目的はありながらもチームワークで支援するとなれば、チーム全体の支援目的がイメージできなければなりません。小児地域包括支援システム全体の目的とはなんでしょうか。一口で言ってそれは「子ども達が生き生きと過ごせるよう支援する」こでではないでしょうか。 さてそれでは生き生きと過ごしてもらうにはどうすればいいのでしょうか。それは一人一人の要求・欲求に応じた支援が提供されるという事ではないでしょうか。 要求・欲求といえば有名なのがマズローの欲求5段階説です。 これを施設の種類で考えると病院では生理的欲求や安全欲求を支援する比重が大きく、教育施設や福祉施設で社会的欲求・承認欲求・自己実現欲求を支援する比率が大きくなるといえるのではないでしょうか。その上で、大きな目的としてはどの施設も子どもの欲求を支援するというわけです。 こどもリハかわせみ

乳幼児における本人中心アプローチについて

イメージ
 障害者支援における本人中心アプローチとは、支援を受ける障害者本人が、どのような生活を送りたいか、どんなことに挑戦したいか、といった意向を尊重し、意思決定の主体となる考え方のことです。これは、支援者が「この人にはこれが良いだろう」と一方的に決めるのではなく、あくまで本人の自己決定を最大限に尊重するアプローチです。 乳幼児に適応する場合は本人が自分で要望を述べることは難しいので二つの補完的な対応で要望を聞いていくことが中心となります。 ①家族が子どもに代わって要望を述べ 言葉の世界で対応できるのである意味明快ですが、親も明確に要望を言語化できるとは限ら ないの要望を聞き出す時の様々なサポートは必要です。 ②セラピストが子どもに共感する中で何が本人の要望であるかを感じ取り解釈し、試しながら決定していく。 前言語の世界で感覚や運動を総動員して子どもと共感しながらつきあうことでその子が何に向かっていこうとしているのかをつかもうとする試みです。明確な決定はしにくいので仮設検証のスタイルをとって時間をかけて要望を特定していきます。現象学的アプローチと呼ばれたり、間主観性アプローチといわれています。 こどもリハかわせみ

子どもにかかわる若い理学療法士へ

イメージ
 私はみなさんには理学療法に関する知識・技術を極めながらも、人間というものについてさらに 広く深い理解に基づいた理学療法士になってほしいと思います。 私が理学療法士の視覚を取得したのは30年以上前になります。その頃は大部分の理学療法士は医療系の職場で働いていました。いまではスポーツ・教育・障害福祉など様々な分野で多くの理学療法士が働いています。 大学を出て最初の仕事が理学療法士と言う人もいれば、他の分野で働いたのちより運動障害への専門的な知識を求めて理学療法士になったと言う人もいます。 教育や福祉は人間の成長や生活を支援する分野で、理学療法よりも幅広く全体的な人間について学んで仕事にあたっています。 理学療法は意義ある奥深い仕事ですが、それだけではなく作業療法や社会福祉・教育など他の分野の勉強をしていくことで新しい分野で仕事ができたり、障害をもった方によりよい支援が出来たりする場合も多いと思います。 理学療法士であるあなたは人としてのあなたの一部でしかないのです。あなたには多くの可能性があるのです。自由に夢を持って仕事をしてください。