幼児期の運動課題 発達性協調運動障害

グラフはスキャモンの発育発達曲線というものです。それぞれの臓器が成人の重さになる際の重量変化と年齢の関係を示したグラフです。

小学校期までは脳や脊髄の重量が著しく重くなります。この時期神経細胞自身が大きくなります。神経線維の周りに髄鞘といわれるカバーができて神経伝達速度も速くなります。神経のネットワークづくりに必要なシナプスと呼ばれる連結部の数にも変化がみられます。

小学校期までに適した運動トレーニングは神経ネットワークを育てるような運動といわれています。重力に抗して身体をコントロールしたり、重力を利用して運動を行うこと、目と手の協調などがあります。これらはかなりの部分が無意識で行われる運動で、幼児期に遊の中で様々な運動経験をすることで自然に育ちます。

発達性協調運動障害のある子どもは麻痺はありませんが、基本的な運動能力の発達が中々難しい子ども達です。心理的に苦手意識もあるので運動が嫌いな子どもも多くいます。でもその子なりに身体を使っていく能力に発達はみられます。そして、自分なりに身体の使い方が上手くなることの楽しみを味わうこともできます。自分の身体をコントロールしてそれを成功につなげる経験は発達にとって大切なことです。

大人はその子が成功できる運動課題を考えてお互いにその瞬間を楽しむことが大切ではないかと思います。

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