重症心身障害児 の姿勢(腹臥位など)



自分で身体を動かすことが難しい子どもの場合、色々な姿勢を日常生活の中にとりいれることが呼吸や関節の変形のためにはいいと思います。どんな姿勢でも一つの姿勢だけを長くとりつづける過ぎることは身体によくありません。

色々な姿勢というのは基本的に5つあります。
①背臥位
②側臥位
③腹臥位
④座位
⑤立位
臥位は休息の時、座位・立位は活動の時に使うことが多いのですが、側臥位で活動しやすい子どももいます。

最初の絵は自分用の腹臥位器を使用している方です。
腹臥位の長所は
①背中側の肺にに空気がはいりやすい。
②下顎の後退や舌根沈下が改善される
③唾液が口腔外に排出される
などがあります。
基本的には休息の際に使うことが多い姿勢ですが、大人の監視が必要です。変形などの関係から難しい子どももいます。その場合は深い側臥位でも同じような効果があるといわれています。
乳幼児の場合は身体が小さいので自分用の腹臥位器がなくても、クッションなどで代用できます。四つ這い位をつくり、頭・腕・脚が宙に浮かないように台をセットする必要があります。頭は横に向けて頬の部分をクッションにのせます。クッションはあまり柔らかすぎると体重に負けてしまうのである程度しっかりと受けられる硬さの物を使用します。
顔面に触覚過敏があったり、屈筋過緊張があると最初に姿勢をとらせるのが大変かもしれません。その場合は一度膝の上で四つ這い姿勢にしてからクッションの上に移動させるようにします。

筋肉の緊張や関節可動域、呼吸障害の状態などに合わせたり、同じ子どもでも日によっての体調変化に合わせたり細かく検討することがポイントかもしれません。





 

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