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赤ちゃん 運動発達 寝返り

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 6ヶ月位の赤ちゃんは腹臥位に寝返ろうとして試行錯誤して、繰り返し練習しているように見えることがあります。何ができると寝返りがスムースにできるようになるでしょうか? <運動の分析>背臥位から側臥位への寝返りは上肢の前方へのリーチ動作など全身の屈曲方向の運動ではじまります。次に側臥位から腹臥位になろうとする時には伸展の運動に切り替える必要があります。側臥位になったばかリの時期に頭部や体幹の伸展運動をしたり強すぎる力で伸展運動をすると背臥位に戻ってしまいます。適当な時期に適当な強さで伸展運動を入れることができるとうまく腹臥位になることができます。 <機能の分析>背臥位から腹臥位までの寝返りができるようになるためには次の二つの能力が必要です。①屈曲運動から伸展運動に切り替えることができる。②上部体幹と下部体幹の間にねじれがいれられる。(体軸内回旋といい、体幹筋の適度な筋収縮が必要です)   さらにスムーズに運動できるようになるためには次の能力が必要です。①適切な運動切り替えのタイミングや力加減を記憶する。②その記憶を動作開始前や動作中にそれを利用する。ことができる。 寝返りがスムーズにできるために必要な要素は言葉で列挙すれば複雑ですが、赤ちゃんはそれらをほぼ無意識で獲得していきます。この時赤ちゃんの脳の中ではシナプスの増減や髄消化といた神経のネットワークの変化が起きています。 こどもリハかわせみ

赤ちゃん 定頸

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  こどもリハかわせみ

脳性麻痺 運動障害も多様

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  こどもリハかわせみ

脳性麻痺 診断同じでも状態は多様

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  脳性麻痺という診断がついている方の状態像は複雑です。 こどもリハかわせみ

公園・園庭・リハ室

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子ども達と近所の公園に行くと、子どもは自分から遊び始めます。遊び方も自分で工夫して結果として色々種類の運動を楽しみながらしています。 保育園や幼稚園にもそれぞれの先生方が工夫をこらした園庭があり、お友達と一緒に障害をもった子ども達も生き生きと遊んでいます。 リハ室も子ども専用のリハ室ならば子ども達は生き生き色々な運動をして遊んでほしいと思います。 小さい子どもの運動を促す時に大事な事は自発性と多様性です。それらは環境によって引き出される面が多くあります。 子どもの運動面の好奇心を引き出すことはリハにおいても大変重要だと思います。 自然を生かした広い公園や大好きなお友達や先生がいる園庭の様にはいきませんが、リハ室にはセラピストがいるので一人一人に合わせて、また違った運動への意欲や、それまでにない運動の成功経験を引き出せるかもしれません。 昔私がPTの学生の頃、小児実習にいったリハセンターで、そこのトップのPTの先生が広い小児のリハ室の真ん中に沢山ウレタンをつんで大きな山をつくって子ども達に好きなように登らせていたのを思い出します。 子どものリハ室は子どもが楽しめるところにしたいものです。 こどもリハかわせみ  

生後の1歳までの運動発達の学び方 PT向け

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                    首がすわっていない生まれてすぐの頃から、歩けるようになる1歳前後までに赤ちゃんの抗重力活動は飛躍的に発達します。 うつ伏せの発達でいえば、3カ月で肘支持ができ、6ヶ月で手支持ができ、10ヶ月で四つ這いができるなどの大きな変化があります。これは抗重力能力が高まってきたことを示す一つの指標です。 では、なぜより重心の高い姿勢がとれるようになるのでしょうか。肘支持ができる頃の月齢の赤ちゃんと手支持ができる月齢の赤ちゃん違いは色々ありますが、大きな特徴の一つに体幹も含めた筋肉の力の入り方の発達があります。 うつ伏せで手で支えて頭を上げる時、赤ちゃんは腕の力だけで支えているわけではありません。肩の周りやお腹や背中や脚まで色々な筋肉が同時に力をいれることでうつ伏せで手で支えて遠くを見ることができるのです。 赤ちゃんが新しい姿勢ができるようになる時、同時に力の入れらる筋肉のグループも変化しています。力の入る筋肉のグループを理解するためのよい方法は大人が自分で同じような姿勢をとってみることです。 写真や動画で運動発達を学ぶだけでなく、自分で同じような姿勢をとってみて力の入り方を実感するような勉強の仕方は自分のボディイメージ高めることができます。特に支援の際にハンドリングを使うPTは自分で赤ちゃんと同じような姿勢をとるという経験は大切な勉強方法だと思います。 こどもリハかわせみ

脳性麻痺 一人一人違う 発達と脳障害の関係

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脳性麻痺をもった子どもは、お母さんのお腹にいる時や生まれて間もない発達途上の脳の病気によって姿勢や運動のコントロールに障害をもっています。一口に姿勢や運動のコントロールといってもその状態は一人一人違います。脳性麻痺をもっている子どもは運動以外の様々脳の働きにも一緒に障害をもっている子どもも多くいます。つまり、脳性麻痺というのは様々な状態のある病気の名前で、同じ名前の病気を持っていても一人一人は違う子どもだということです。 発達途上の脳の病気によってというところも大事なところです。発達というのは年齢を重ねることで身体や心が変わっていくことを言います。なぜ発達がおこるのでしょうか。一つはその子の身体の中にある遺伝子などの働きによります。もう一つは学習によります。この二つはお互いに関係しあっていると言われています。遺伝子の働きが経験を変え、経験が遺伝子の働きを変えます。 脳卒中という大人の脳の病気でも姿勢や運動のコントロールに障害が出ることがあります。でも一度歩いていた方が歩けなくなったのと、まだ歩いていなかった子どもが歩けないのとは違いがあります。大人で一度歩いていた方の脳の中には座る・立つ・歩くといった姿勢や運動に対応した記憶がしっかりと作られています。生まれて早い時期から障害を持っている脳性麻痺の子どもは座る・立つ・歩くの記憶がなかったり、少し違った姿勢の記憶として残っていたりします。姿勢や運動の記憶は経験の仕方によって変わってくるところがあるので、装具や運動療法、手術やお薬などを使って色々な姿勢運動を経験することも大切だと考えられています。 こどもリハかわせみ