脳性麻痺 痙直型四肢麻痺と痙直型両麻痺の比較
両麻痺 四肢麻痺 脳性麻痺の痙直型四肢麻痺と両麻痺を比較してみます。 麻痺分布でみると頭部・上部体幹・上肢の麻痺の程度が下部体幹・下肢の麻痺に比べて軽いのが両麻痺ということになります。四肢麻痺は頭部・上部体幹・上肢の麻痺も強めです。 移動能力の発達では両麻痺は粗大運動能力分類システム(GMFCS)でⅠ~Ⅲのレベルが多いです。四肢麻痺ではⅢ~Ⅴのレベルが多くなります。 理学療法指導方針においては両麻痺では長期的には歩行能力や耐久性の維持・向上を目的とする場合が多くなり、四肢麻痺では姿勢変換能力の維持向上や座位能力の向上を目指す方が多くなります。 運動療法プログラムではストレッチや筋力強化に加え両麻痺では下部体幹(骨盤帯)の動的安定性と下肢の選択的運動を求めるプログラムを実施します。四肢麻痺ではそれに加えて頭部・体幹(肩甲帯・胸椎部)動的な安定性を伴う選択的な上肢機能の向上を図るプログラムも加えます。